食品リサイクル
菅与発酵エコフィードの製造
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食品ロスの受け入れ開封選別作業
菅与の食品リサイクル工場では、毎日平均約30〜50トン程の食品ロスを受け入れています。
これらをひとつひとつ手作業で開封選別して、エコフィードの原料にします。かなりの力仕事です。 -
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選別した原料を攪拌粉砕し、ミキシングタンクへ
選別した固形の原料は、粉砕装置と攪拌装置で粉状にします。
ここでリキッドに加工する下処理が完了します。その後、ミキシングタンクで食品ロスと混合します。
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貯蔵タンクへ移し、リキッドを発酵
最後は貯蔵タンクで、リキッドを発酵させます。乳酸菌による分解で食品ロスは完全に姿を変え、栄養価の高い乳白色のリキッド飼料(エコフィード)が完成します。安定した品質にするため、菅与では出荷まで少なくとも4回の検査を実施します。その検査で合格したものが牧場に出荷されます。
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品質チェック後自社牧場へ出荷(自社配送)
完成したリキッド飼料(エコフィード)は、自社のタンクローリーで牧場まで移送します。「常に目の届く管理を」という方針のもと、私たちはリキッド飼料の配送も自社で行っています。菅与の移送車のカラーは全て紫ピンク色。インパクトのある外観で、デコトラ(デコレーショントラック)誌に取り上げていただくなど、デコトラマニアの間では少し有名です。
エコフィードとは?
エコフィード(ecofeed)とは、“環境にやさしい(ecological)”や“節約する(economical)”等を意味する“エコ(eco)”と“飼料”を意味する“フィード(feed)”を併せた造語です。食品循環資源を原料にして加工処理されたリサイクル飼料と同義であり、酒粕、焼酎粕、醤油粕、豆腐粕、果汁粕パン屑等の食品製造副産物。食品の製造過程で得られる副産物や野菜カット屑等の加工屑、売れ残りのパン、麺、弁当、総菜等、食品として製造された後に利用されなかったものの余剰食品。調理に伴い発生する残さ等を利用して製造された家畜用飼料を指します。
※エコフィード(Ecofeed)は、社団法人配合飼料供給安定機構の登録商標です。
CO2の排出削減に貢献しています
食品ロスを焼却処理すると、「食品ロスの焼却によるCO2の発生」、「食品ロスを焼却するための重油の使用、CO2の排出」が生じます。
しかし、私たちは、食品ロスをリサイクルする事で、最終的に農畜産物を生み出すかたちで再資源化しています。
CO2の排出削減に貢献しています
食べたいときに食べたい商品がお店にあるという常識。
品質の良い食品だけが棚に陳列されているという常識。
そうした常識の裏側には、たくさんの食品ロスを作らざるをえない食品業界の事情があります。
消費者へのサービスが行き届いた日本では、「商品の欠品」=「お客様への謝罪」という図式が成り立ってしまうため、全ての商品は多めに作り、在庫を確保する仕組みになっています。
食品産業も例外ではありません。そして多めに作られた商品は、その大部分は流通することなく焼却処分されてきました。
こうした「ゆとり発注」と「ゆとり製造」によって余剰在庫は、毎日のように作られています。
賞味期限のおよそ半分を過ぎるとこれらの在庫は、食品ロスとして廃棄されます。
腐っているわけでもなく毒でもない製品が、「もう流通できない」という理由で焼却処分しなければならないという食品流通の事情に、私たちも衝撃を受けました。
このほか、食品の製造工程で「キズがついた」、「シールの状態が悪い」、「重量が少し足りない」などの製造ミスで不良品となった食品も食品ロスとなります。
工場によって、そのロス量は一日数トンにおよぶ工場もあります。これが安全な国日本の食品事情なのです・・・。
菅与では、地元(主に秋田県内)の食品工場に限定して食品ロスを受入れていますが、
それでも毎日約10トン(※)の食品ロスが運ばれてきます(※固形物のみの重量です)。
食品工場から運ばれてくる様々な食品ロス
食品ロスにはさまざまな種類があり、その多くを活用しています。
※遺伝子組み換えでない
牛乳
(流通在庫)
酒粕
(副産物)
焼酎粕
(副産物)
煮豆
(製造ミス)
おから
(副産物)
豆腐
(流通在庫・型崩れ)
パン・生地
(流通在庫・製造ミス)
稲庭うどん・生地
(切れ端・製造ミス)
麺類・生地
(流通在庫・製造ミス)
冷凍食品
(副産物・製造ミス)
大豆
(規格外)
米糠・脱脂糖
(副産物)
ジュース粕
(副産物)